救急外来
今回の【地域医療の豆知識】では、「救急外来」についてご紹介します。
初期(一次)・二次・三次の3段階に分かれ、緊急性の高い事故によるけがや、病状の急変に対応しています
救急外来とは、事故や病状の急変など、緊急性の高い状況に対応するための外来です。緊急時に迅速かつ適切な医療を受けられる場所として、非常に重要な役割を果たしています。
具体的には、救急外来を設置している病院や診療所は、都道府県知事によって「救急医療機関」として認定されています。この認定は、患者さんの重症度に応じて、以下の3段階に分けられています。①初期(一次)救急医療機関/入院治療の必要がなく、帰宅可能な患者さんへの対応機関(医師会単位で在宅当番医制) ②二次救急医療機関/入院治療を必要とする重症患者への対応機関(病院群輪番方式と共同利用型病院方式) ③三次救急医療機関/二次救急医療機関では対応できない高度な処置が必要な重篤患者への対応機関(救命救急センター)です。
地域の救急医療体制は、診療所、医師会、病院、救急隊が一丸となって支えています。特に高齢化が進む現代では、救急患者が増加することが予測されており、皆さんの適切な利用がますます重要になってきています。
西尾市民病院では
救急医療は地域の資産。皆さんと一緒に守り続けていきたいと考えます
西尾市民病院は、二次救急病院として地域の重要な役割を担っています。主に入院が必要な患者さんを対象としていますが、より高度な医療が求められる場合には、三次救急医療機関への紹介や搬送も行っています。このため、内科と外科の医師各1名、研修医、看護師をはじめとする医療スタッフが24時間体制で救急外来に対応しています。
救急車での搬送件数は年間3,000件から4,000件に上り、年々増加しています。搬送される患者さんの中では、高齢者の転倒による骨折が多く見られます。内科的には、肺炎や新型コロナウイルスによる発熱の患者さんが多い傾向にあります。特に寒い時期には、急性心筋梗塞や心不全の患者さんも一定数搬送されてきます。
救急医療において大切なのは、助けられる命を助けるために、地域の皆さん一人一人が、救急を適切に利用していただくことです。軽症で救急車を呼ばれる方がいる一方で、くも膜下出血や心筋梗塞を発症しながらも、自力で救急外来に来られる方もいます。万が一の際に、ご自身で歩けるかどうか、頼れる家族が近くにいるかどうかなどを普段から考えていただき、地域の貴重な資源である救急医療を、皆さんと共に守り続けていければと思います。
西尾市民病院 救急外来 副主任
村田悟生(救急看護認定看護師)
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