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【Care 療養支援のおはなし】慢性呼吸器疾患の看護

大切なのは、病気とのきちんとした付き合い方。患者さんと一緒に、より良い方法を探っていきます。

01 患者さんの心情に寄り添い、専門的な知識と技術をご提供。

慢性呼吸器疾患は、適切な治療を受けるとともに、一人ひとりに合った看護支援を受けることが、とても大切です。なぜなら、慢性呼吸器疾患は、状態が良いときと悪いときを繰り返し、少しずつ全身状態に影響を与えていくもの。日常生活において、どうしても活動範囲が狭くなる。周りの人からの手助けを必要とする。さらには、入退院を繰り返すことなどから、悲しみや寂しさ、もどかしさを感じる人も少なくありません。
そうした心情に寄り添うのが、看護師です。なかでも慢性呼吸器疾患看護認定看護師は、専門的な知識と技術で、少しでも安定期を長く過ごすための支援を提供することができます。

02 自宅で困らないように、生活の「編み直し」をする。

慢性呼吸器疾患看護認定看護師の役割は、ご自宅での生活の「編み直し」にあります。編み直しとは、病気が進行した場合、一度、入院をして態勢を整え(編み整え)、ご自宅に帰って困らないようにすることをいいます。もちろん、患者さんによって症状や生活背景は異なるため、個別性を重視した活動が前提です。
なかでも、病気の進行に伴い、在宅酸素療法をしている方には、なぜ今回入院が必要になったのか、どこが苦しいのかを明らかにし、今使っている在宅の酸素が、患者さんに適しているのかどうかの判定、また、食事や呼吸法といった生活改善の工夫などを指導。患者さん、ご家族が納得した上でご自宅に帰ることができるよう、専門的な看護視点でサポートを行います。

【Message】病気のサインを見逃さず、早め早めの対応が何より大切。

慢性呼吸器疾患は、治療により症状が改善して楽になっても、残念ながら、元気な頃と全く同じ状態に戻るということはありません。だからこそ、病気とのきちんとしたつき合い方が大切であり、認定看護師として、そのための道筋をご提供できるよう努めています。
例えば、咳や痰が多くなった、熱が出ているなどの症状があります。その一つひとつが、今の状況を表すサイン。我慢をしないですぐに外来診療を受診する、必要に応じて入院をするなど、早めの対応が大切になります。認定看護師としては、市民公開講座、院内外の学習会などを通した、情報発信にも注力しています。慢性呼吸器疾患の理解向上への一助となることを願っています。