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【Care 療養支援のおはなし】脳卒中リハビリテーション

避けて通れない発症後の障害(麻痺)。リスク管理を徹底させ、その後の 生活を一緒になって描いていきます。

01 廃用性症候群を防ぐために、まずは早期離床からスタート。

脳卒中リハビリテーションは、手術や集中治療後の早期離床から始まります。これは廃用性症候群(安静状態の継続による身体能力の低下)を防ぐには何より大切。但し、発症間もないこと、また、高齢患者さんの多くが合併症を複雑に抱えていることから、全身のリスク管理が重要になります。医師との連携を強め、慎重、且つ速やかに離床を促し、その後、脳の損傷によって受けた身体障害に合わせ、立ち上がる・食べる・歩くといった機能回復訓練へと繋ぎます。
また、身体障害以外にも、注意力や記憶力などに問題が生じる高次脳機能障害などもあり、日常生活や社会生活への適応力を高める機能回復訓練も進めます。

02 脳卒中連携パスに基づき、地域とともにサポートを継続。

当院を退院後、患者さんは、地域のリハビリ病院に転院するか、あるいは在宅(自宅、施設等)へ戻ることになります。そのいずれにおいても、医療機関向け・在宅サービス事業者向けの脳卒中連携パス(診療計画表)を関係者共同で作成しており、会議において、患者さんの症状・治療情報などを共有。定期的に見直しを図るなど、患者さんの継続的リハビリテーションの充実を図っています。
今後も当科は、院内では各科医師、看護師など多職種と、院外では診療所医師、ケアマネジャー、在宅サービススタッフなどとの関係を深め、患者さんのより良い生活の実現をサポートしていきます。

【Message】患者さんの思い、訴えをよく聞き、ゴールをめざす。

脳卒中を患うと、何らかの障害(麻痺)を持つ方がほとんどです。私たちはその程度を見極め、機能回復のゴール(目標)を立てていきますが、一度設定したら終わりではありません。患者さんの思い、訴えをよく聞き、そのニーズに少しでも沿った形への対応に力を注いでいます。これはすべての患者さんへの私たちの基本スタイル。患者さんは決して諦めず、私たちと一緒に、その先の生活を見つめてほしいと思います。また、身体機能の回復には、身体の栄養状態も大切です。ただ、ご家族のなかには、早く元気にという思いから、たくさん食べさせてしまうケースもあります。でもこれは危険。誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。こうしたことを含め、私たちリハビリスタッフに何でもお聞きいただき、患者さんを支えていただきたいと思います。