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  • 外来・入院診療

【Care 患者支援のおはなし】排尿ケアチーム

多職種が連携し、排尿に悩む患者さんを支える新たなケア体制が始動しました

01 専門チームで実現する質の高い排尿ケア支援

当院では、2025年4月から、西尾市民病院に常勤の泌尿器科医2名が着任したことを契機に、「排尿ケアチーム」を新たに立ち上げました。医師を中心に、皮膚・排泄ケア認定看護師、理学療法士、作業療法士など多職種が連携し、排尿に困難を抱える入院患者さんを対象に週1回のラウンドを実施しています。

当チームでは、排尿状況の観察や薬剤の調整、身体機能の評価を通じて、患者さん一人一人に適した支援を行っています。病棟看護師が気付いた排尿トラブルを気軽に相談できる体制も整備し、専門的な対応がより迅速に行えるようにしました。より多くの患者さんに質の高い排尿ケアを提供できる体制づくりを進めています。

02 日常生活の質を高める排尿支援のかたち

排尿ケアチームが目指すのは、単なる医療処置ではなく、患者さんの尊厳と快適な日常生活を守る支援です。排尿は日々の生活に深く関わる営みであり、心身の負担や羞恥心を伴うデリケートな課題でもあります。これまで、排尿障害への十分な対応が難しく、尿道留置カテーテルが入ったまま退院せざるを得なかった患者さんも少なくありませんでした。

排尿ケアチームでは、カテーテルの必要性を慎重に見極め、不必要な留置をできる限り避けることで、患者さんが自分の力で排尿できる状態を取り戻すことを重視しています。

また、認知症のある方や意思表示が難しい方に対しても、仕草や表情から排尿のサインを丁寧に読み取り、定時誘導やタイミングを見計らって対応します。さらに、退院後は訪問看護師や外来の認定看護師と連携し、自己導尿の継続や家族への指導など、在宅生活を見据えた切れ目のない支援体制を整えています。

【COLMUN】入院中も退院後も、継続的にサポートしています

排尿ケアは、生活の質やその人らしさを支える、重要なケアの一つです。特に高齢の方や認知症のある方にとっては、排尿に関する困り事をうまく言葉で伝えることが難しい場合もあります。そうしたときこそ、看護師が患者さんの行動や表情、しぐさなどから排尿の兆しを丁寧に読み取り、そっと寄り添う姿勢が求められます。

当チームでは、医師やリハビリスタッフと連携しながら、患者さん一人一人に合わせたきめ細やかな支援を行っています。入院中だけでなく、外来や訪問看護も含めた退院後の生活まで視野に入れた継続的なサポート体制を整えていますので、遠慮なくご相談ください。