【Care 療養支援のおはなし】骨折リエゾンチーム
高齢者の骨折・二次骨折を防ぎ、活動的な生活を続けていただけるよう、多職種連携をもとにサポート。
01 多職種が連携。高齢患者さんの骨折予防に取り組む。
当院では、骨折リエゾンチームが中心となり、骨折リエゾンサービスを提供しています。リエゾンとは、フランス語で結びつきや仲介、橋渡しといった意味です。当チームは、高齢患者さんの骨折・二次骨折を予防するために、多職種が力を合わせ連携して活動していきます。
発足の背景には、高齢者の骨折率の増大、そして、一度骨折を起こした方の二次骨折の増加があります。それに対して多職種で編成されたチームが、骨折の大きな要因である骨粗しょう症の治療開始、治療継続、転倒予防などを働きかけ、骨折・再骨折率を低下させ、患者さんの生活の質向上をめざしていきます。
02 認知機能、活動性、検査データなどをもとに、継続的に活動。
骨折・再骨折率を低下させるためには、骨折リエゾンチームによる対象患者さんの特定、二次骨折リスクの評価、投薬を含む治療の開始、フォローアップ、患者さんと医療従事者への教育と情報提供など、5つの要素が重要になります。そのため、医師、看護師、リハビリスタッフ、薬剤師、管理栄養士、社会福祉士、事務職など多様な専門職が、患者さんの認知機能、活動性、検査データ、服薬状況などの情報共有、評価を繰り返すとともに、ご家族とも協力しながら、リスク回避を図ります。
また、骨折・再骨折率の低下は、病院だけで実現できるものではありません。当チームは、退院後の患者さんの生活も意識し、地域の医療・介護関係者との連携にも力を入れていきます。
【COLMUN】「骨折の連鎖」を断ち切り、日々の生活を守るために。
「骨折の連鎖」という言葉をご存知ですか? 特に骨粗しょう症の方の場合は、全身的な骨の弱さがあり、一つの骨折が、次の骨折に繋がりがちです。それを防止し、原因となる骨粗しょう症の継続治療を進めるために、骨折リエゾンチームは誕生しました。
多職種の活動は、例えば看護師は、骨粗しょう症の情報提供、治療継続の大切さ。理学療法士は、転倒防止のための機能訓練や家屋状況・生活動線の見直し。薬剤師は、内服薬の管理方法。管理栄養士は、食事の重要性と骨粗しょう症のための食事の工夫など。患者さんとご家族に理解いただけるよう指導を続けていきます。対象患者さんには、活動的な日々を持続するためにも、チームの活動にご理解、ご協力をお願いします。
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