Beyondキャンペーン
地域の中でのケアサイクルを支えよう
認知症看護の成功体験を重ねていく。
認知症看護のスペシャリストが中心となり、認知症患者の入院生活を支える。
認知症を持ちながらでも穏やかに過ごせるように。
記憶力や判断力などの認知機能が徐々に低下していく「認知症」。高齢社会の進展に伴い、認知症を持ちながら何らかの急性疾患で入院する患者が増加している。認知症患者にとって、入院は突然の環境変化であり、混乱して入院という状況が理解できない人も少なくない。そのため、興奮して大声を出したり、点滴の管を外したり、徘徊などの異常行動を見せたり、なかには暴力行為を起こす人もいる。こうした実にさまざまな難しいケースに対応し、すべての認知症患者が穏やかに入院できるような看護を模索しているのが、西尾市民病院の認知症看護認定看護師の余語華代である。
「認知症患者さんは皆、突然、知らない人に囲まれて強い不安感を感じています。ですから患者さんに寄り添う看護師の丁寧な声かけが非常に大切です。たとえば、痰の吸引や口腔ケアなどを行う際は、何をするか一つひとつ伝えながらお世話をすること、ケアの後に『さっぱりしたね』などポジティブな声がけをすると安心していただけます」と話す。
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