Beyondキャンペーン
地域の中でのケアサイクルを支えよう
患者の価値観を大切にそれぞれの思いを叶える。
がん性疼痛看護認定看護師として、つらい病気を抱える人を支える。
患者の思いを第一に優先する。
西尾市民病院で、がん性疼痛看護認定看護師として活動する田境公治。彼には今も忘れられない患者がいるという。それは数年前、乳がん末期でがん性胸膜炎を発症し、溜まった胸水を抜くために入退院を繰り返していた30歳代の女性のことだった。「悪化するにつれ呼吸困難が出ていたため、患者さんが少しでも楽な体位を工夫したり、主治医と担当薬剤師と相談し日常生活の動作時に発生する息苦しさを緩和できるように、予防的な薬の使用や量の調整に努めました」と話す。
その患者が症状の悪化により、自宅療養での支援が今まで以上に必要な状態で、退院することになった。「僕は当然、継続した看護が必要だと考え、訪問看護師の準備をしていたんです。ところが、患者さんは訪問看護は一切いらないと言われたんですね」。実は患者の思いは、全く違うところにあった。
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