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【Cure 病気のおはなし】高齢者に多い排尿障害

高齢者に多く見られる排尿の悩みに対し、専門チームが連携しながら丁寧な支援を行っています

01 年齢のせいと諦めず泌尿器科にご相談を

排尿は、1日に何度も繰り返す行為であり、生活の質(QOL)に直結する重要な問題です。しかし、加齢とともに、男女を問わず排尿に関するトラブルが増えていきます。男性では、尿の通り道にある前立腺が年齢とともに肥大し、「尿が出にくい」「トイレが近い」などの症状を引き起こします。一方、女性では、出産や加齢による筋力低下により、内臓を支える骨盤底筋が衰え、尿もれや切迫した尿意といった症状が生じます。

このほかにも、日常生活動作(ADL)の低下や糖尿病、自律神経の障害などが排尿機能の悪化に関与します。尿の悩みは人に相談しづらいため、長年悩まれて受診に至るケースも少なくありません。加齢による変化を完全に防ぐことはできませんが、泌尿器科では、最新の薬や手術など、症状を和らげる治療をご提案できます。反対に、放置すれば症状は悪化し、治療の効果も得にくくなることがあります。

02 尿のトラブルから大きい病気が見つかることも

排尿トラブルが、思わぬ重大な疾患の発見につながることもあります。腎がんや膀胱がんなど、尿路にできるがんは血尿をきっかけに発見されることが多くあります。また、前立腺がんは自覚症状に乏しく、気付かれにくい病気ですが、男性に最も多いがんです。定期的に泌尿器科を受診することで、早期発見につながる可能性があります。

当院泌尿器科では、ロボット支援手術、放射線治療、抗がん剤治療など、さまざまな治療法に対応しており、患者さん一人一人に合わせた最適な治療を提供しています。治療後の排尿機能についても継続的にフォローいたします。「ただの排尿トラブル」と見過ごさず、少しでも気になる症状があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。

【Message】2025年4月から泌尿器科の常勤医師2名が着任しました

当院では、2025年4月から泌尿器科に常勤医師2名が着任し、外来・入院・手術まで一貫した診療体制を整えました。女性医師も在籍しており、女性特有の排尿に関するお悩みも、安心してご相談いただけます。

また、当院泌尿器科では、排尿障害への対応に加え、他の疾患で入院されている患者さんへの排尿支援にも力を入れています。手術や治療によって体力が低下すると、膀胱の機能も一時的に低下することが少なくありません。患者さんが退院後に安心して日常生活へ復帰できるよう、医師・看護師・リハビリスタッフが連携し、「排尿ケアチーム」として入院中から退院後まで継続的に支援を行っています。