【Cure治療のおはなし】抗がん剤治療
抗がん剤を飲み薬や注射、点滴などで投与する治療法。全身に作用する特徴があります
01 がん細胞の縮小、進行の抑制、症状の緩和などが期待できる
抗がん剤治療とは、飲み薬や注射などにより、抗がん剤を投与して行うがんの治療法です。局所的な治療法である手術、放射線療法と異なり、全身に作用する特徴を持ち、効果としては、がん細胞の縮小、進行の抑制、がんの増殖を抑える、がんによる症状の緩和、延命効果などが期待されています。
また、薬物療法にはいくつかの方法があります。従来の抗がん剤を用いた化学療法。がん細胞の増殖に関わるタンパク質や、栄養を運ぶ血管を標的にしてがんを攻撃する分子標的療法。がんの増殖を促進するホルモンの分泌や働きを妨げる内分泌療法(ホルモン療法)。そして免疫本来の力を利用してがんを攻撃する免疫療法などです。
02 副作用に対する治療も進歩し、対処方法により軽減も可能
抗がん剤治療には副作用のイメージが強いかもしれませんが、副作用に対する治療法も進歩しています。完全に副作用がなくなるわけではありませんが、副作用として現れる症状を和らげるための支持療法が進化しています。また、ある程度の副作用は予測でき、その対処法によって症状を軽減することも可能です。もし強い副作用が現れた場合は、その症状を抑える治療や、副作用そのものへの治療を並行して行いながら、抗がん剤治療を進めることができます。医師をはじめとする医療スタッフが、しっかりと患者さんを支えていく体制が整っています。
【Message】患者さんのお気持ちを第一に、より良い治療をめざします
当院では、抗がん剤治療を外来と入院のどちらでも受けることができ、患者さんの症状や状態、ご希望、年齢、そしてご家族の状況を考慮して選択できます。治療は医師一人ではなく、看護師をはじめとするさまざまな専門職がチームとなって、患者さん一人一人をしっかりとサポートします。当院には、私を含めて3名のがん薬物療法認定薬剤師が勤務しており、抗がん剤に関する説明や、治療前の副作用チェック、副作用をできるだけ軽減するためのアドバイス、自宅で困ったときの対処法などをお伝えしています。また、患者さんのお気持ちを大切にするため、必要に応じて個室でお話を伺うなど、丁寧な対応を心掛けています。少しでも不安や疑問がありましたら、どうぞ遠慮せず、いつでもご相談ください。
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