Beyondキャンペーン
病院の〈知識〉を生活者の〈知恵〉へ
心不全パンデミックに地域で立ち向かう
超高齢化社会の進展に伴い増える高齢者の心不全に対応するために
心不全の高齢患者さんが救急搬送されてきて
西尾市民病院の循環器内科に、重い呼吸苦と手足のむくみを訴える80代の女性が救急搬送されてきた。女性は息苦しさで動くこともままならない様子で、田中俊郎医師(副院長兼診療部長・内科系)は急いで酸素投与と利尿薬の注射、そして血液検査をはじめ、胸部X線検査、心臓超音波検査を指示した。血液検査の結果、心臓への負担を示すBNPの値が2000を超えており(BNPの正常範囲は18.4以下)、画像検査でも心臓の肥大が認められた。田中は心不全と診断し、緊急入院の準備を進めた。
心不全とはわかりやすくいうと、心臓が血液を送るポンプとして十分に働かなくなった状態である。入院後、苦しかった呼吸が少し落ち着いた様子を確認してから、血圧と心不全をコントロールする薬の点滴治療を開始。この治療が良く効いて、女性は次第に体調を取り戻していった。
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