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【Cure 病気のおはなし】子宮がん

若い世代の子宮頸がん、閉経前後の子宮体がん。ご自分の気づきが大きな鍵。

01 子宮頸がんを早期発見するためには定期的ながん検診の受診が大切。

子宮がんには、子宮の入り口である子宮頸部に発生する「子宮頸がん」と、子宮の内側を覆う子宮内膜という組織から発生する「子宮体がん」とがあります。

「子宮頸がん」は、比較的若い世代(20歳代後半~30歳代後半)で発生するのが特徴で、性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)感染により発症するとされています。初期段階で発見するためには、定期的にがん検診を受診することが大切です。性器出血、性交後出血などの自覚症状がある場合は、ある程度進行しているため、手術・薬物療法(抗がん剤)・放射線療法を組み合わせた集学的治療を必要とします。

02 いつもとは違う出血があったら、すぐに受診すべき子宮体がん。

「子宮体がん」は、女性ホルモンが関係して発生する場合が比較的多いがんです。発症年齢は閉経の頃(50歳代前後~60歳代)がピークとなります。

子宮体がんで最もよく見られる症状が不正性器出血です。症状が進んでいない早期の段階でも性器出血を起こすことが多くあり、特に閉経後の場合、出血をきっかけに受診される方が多く、比較的高い確率で、早期発見に役立つことがあります。

治療は、早期がんの場合は、手術を行います。進行しているケースでは、手術と抗がん剤を中心とした集学的治療になります。なお、進行すると、膣や卵巣、卵管などを巻き込み増殖し、リンパ節を含む遠隔転移を引き起こしてしまいます。

【Message】子宮頸がんはがん検診受診、子宮体がんは異常出血に要注意。

子宮がんは早期発見・早期治療が何より重要です。子宮頸がんでは、二十歳になったら、自治体などで行われている子宮がん検診を、2年に一回は受けましょう。子宮頸がんを予防するHPVワクチンも受けましょう。

一方、子宮体がんは、特に注意したい閉経前後に、いつもとは違う出血があったら、躊躇せずに産婦人科にかかりましょう。

当院では、問診や細胞診などによりがんである可能性が高いと診断した場合には、より精密な検査や、患者さんに応じた適切な治療ができる医療機関をご紹介いたします。産婦人科の専門医・指導医としての経験を活かし、患者さんにとってのベストは何かを一緒に考えますので、心配なことがあれば遠慮なくご相談ください。