- 病院広報&ヘルスケアビジネス広報.Lab
- 病院の組織広報には、コンテンツマーケティングが必須
病院の組織広報には、コンテンツマーケティングが必須
- 執筆者
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- 黒江 仁
- 合同会社プロジェクトリンクト事務局 職務執行者
キーワード
病院のDX化した組織広報、なかでもWebサイトには、価値ある情報を活用し、サービスを効率よく提供するための仕組みを作る「コンテンツマーケティング」が有効です。 なぜかというと、この仕組みには、「ペルソナ(属性別の人物像)」と「マーケティングファネル(心理・行動プロセス)」の要素があり、これを踏まえたうえでの情報発信が、対象者との直接的な関係づくりを実現するからです。 鍵となるのは、引き寄せたいペルソナの集客、ページ遷移(サイトのページ内のリンクを辿り、別のページに移動して閲覧をし続けること)誘導、行動喚起を促す適切なコンテンツ設計。さらには、自院のWebサイトだけではなく、サイトへの起点(入口)として、フラットな立場の情報サイト活用があります。 まとめると、Webサイトのコンテンツマーケティングは、読み手(ペルソナ)を、自院の設計したCV(サイト訪問者がサイトの目標とする行為を起こした状態)に至る流れを作り上げ、自院のサービスを効率的に提供することに大きく役立ちます。
ペルソナとマーケティングファネルへの理解が、組織広報を変える
病院のDX化した組織広報には、「コンテンツマーケティング(価値ある情報を活用し、サービスを効率よく提供する仕組み)」が有効です。 というのは、コンテンツマーケティングの要素のなかに、「ペルソナ」と「マーケティングファネル」の二つがあり、その理解、設定と適切な情報発信によって、対象者それぞれとの直接的な関係づくりを可能とするからです。 一例として、何かの病気が気になる人を、ペルソナ(属性別の人物像)に設定(男性か女性か、年齢、生活背景も含め)した場合、病気の原因や症状、治療法はもちろん、どのような悩みや心配、課題を抱えるかは予測できます。そして、それらに対する情報を送る。その際に踏まえておくのが、マーケティングファネルです。ファネルとは漏斗のこと。人々が、サービス利用に辿り着くまでには、認知➔興味・関心➔比較・検討➔利用、以上、4段階の心理・行動プロセスがあり、検討段階が進むにつれ数が減ることを表しています。この基本法則に沿って、プロセスごとに適した情報を送る。 まとめると、ペルソナを明確にし、心理・行動プロセスに沿って、有益なコンテンツ(価値ある情報)を提供することで、自院に引き寄せる。これを実現するコンテンツマーケティングは、DX化した病院の組織広報だからこそ可能となります。
ペルソナ設定、集客、ページ遷移・誘導で、確実な行動喚起を促す
病院の組織広報におけるコンテンツマーケティングでは、引き寄せたいペルソナを、きちんと「集客」し、「ページ遷移・誘導」し、「行動喚起」に結びつけるコンテンツ設計が重要です。 というのは、Webサイトでは、読み手を完全にコントロールすることはできません。従って、自院が期待するように、読み手がマーケティングファネルを通り、最終着地点まで到達してくれる流れを創る必要があるのです。 例えば、集客。しっかりしたペルソナ設定が第一です。性別、年齢、生活背景、気にしやすい病気などを決め、それに沿って、病気や症状などの解り易い記事を創り発信する。その記事を起点に、読み手がサイトのページ内のリンクを辿り、別のページに移動して閲覧をし続ける、すなわち、ページ遷移を促すために、次は、悩み・心配・課題に沿った記事を発信。プラス、潜在的課題を本人に気付かせる記事を発信。その先では、課題に対する解決策(検査、治療など)を提案し、最終的にはペルソナの行動喚起に繋がるページへと誘導する。集客した人たちが、サイト内でどうページ遷移したかは、解析ツールで計測が可能です。 まとめると、集客したペルソナが、自らの解決策まで辿りつき、病院にとっての着地点である、自院へのアプローチを起こしてもらうためには、マーケティングファネル各段階の心理・行動に合致するとともに、ページ遷移を促す適切なコンテンツ設計が必要です。
読み手(ペルソナ)をCVに結びつけるフラットな情報サイト活用
病院のDX化したWebサイトでは、LINKED発の記事➔病院発の記事➔CV(コンバージョン:サイト訪問者がサイトの目標とする行為を起こした状態)の流れが有効です。 その理由は、サイトの読み手(ペルソナ)にはファネル(心理・行動プロセス)があり、病院のWebサイトの各ページにCVを組み入れては、広告的な印象が強く出るとともに、ファネルの段階によって、ペルソナには受け入れ難い情報となり、サイトからの離脱に繋がるからです。 そもそも、読み手は、検索エンジンによって、関心事への入口となる記事を見つけることが多くあります。中日新聞LINKED地域医療ソーシャルNEWSのように、医療情報系であることを前面に打ち出し、検索上位表示を押さえたうえで、エビデンスのある一般論、また、複数の記事入口 を呈するサイトは信頼感を与え、ファネルの第一段階/認知には功を奏します。ここから入って、価値ある情報でページ遷移を誘導し、第二段階/興味・関心➔第三段階/比較・検討のファネルを進み、病院発の記事を通してCVへと繋げます。もちろん、CVを何にするかは重要です。資料請求か、専門医セミナー参加申込か…。ペルソナの属性に合わせた、きめ細かな設定が必要です。 以上の理由で、DX化した病院のWebサイトによる組織広報には、マーケティングファネルを踏まえたうえで、自院のサイトだけではなく、フラットな立場での情報サイトを組み入れ、確実に、読み手(ペルソナ)がCVに結び付く流れを作ることが重要です。
鍵は、属性別の人物像、その心理・行動プロセスに合致させること
病院のDX化した組織広報とコンテンツマーケティングのまとめです。
- ●Webサイトによる組織広報には、コンテンツマーケティングが有効
- ●コンテンツマーケティングの二つの要素を理解
○ペルソナ/属性別の人物像をきちんと細かく設定
○マーケティングファネル/ペルソナの認知➔興味・関心➔比較・検討➔利用の4段階の心理・行動プロセスを踏まえる - ●ペルソナを集客し、ページ遷移・誘導し、行動喚起に結びつけるコンテンツを設計
- ●自院のサイトだけでなく、フラットな情報サイトの活用
- ●ペルソナの属性に合わせたCVを丁寧に設定
DX化したWebサイトでは、確実に、読み手(ペルソナ)が、自院の期待するCVに結び付く流れを作ることが大切です。そのためには、コンテンツマーケティングの考え方、要素を正しく理解し、組み入れることが必要です。