【NEWS & TOPICS】カテーテルアブレーション専用室が完成~治療能力の向上と待機期間の短縮へ~

岐阜県総合医療センターからの【NEWS&TOPICS】をご紹介します。
カテーテルアブレーション専用室が完成~治療能力の向上と待機期間の短縮へ~
専用室の整備で診療体制を大幅強化
心房細動をはじめとする不整脈は、高齢化の進行に伴って年々増加しており、放置すれば脳梗塞や心不全といった重大な合併症を引き起こすリスクがあります。こうした背景のもと、岐阜県総合医療センターでは2025年6月、本館地下に〈カテーテルアブレーション治療専用室〉を新たに整備しました。不整脈治療の中心的手法であるカテーテルアブレーションの需要増に応えるため、診療体制の拡充を目的とした重要な取り組みです。
これまでアブレーション治療は、共用のカテーテル室を使用し、週2日(月・木)の対応に限られていました。しかし、症例の増加により対応可能数は限界に達し、外来診察から手術までに2〜3カ月の待機期間が必要となるケースも少なくありませんでした。今回の専用室整備により、月曜から金曜までの週5日体制が可能となり、待機期間の短縮や1日あたりの手術件数の増加が期待されています。

高度な設備と専門チームで質の高い治療を提供
新設された専用室には、高度な医療機器や映像装置に加え、被ばくを軽減する設備も導入。医療従事者の安全性向上や作業効率にも配慮した設計となっています。さらに、2024年から当センターで導入している、非熱型の新たな治療技術〈パルスフィールドアブレーション(PFA)〉にも対応した構造で、従来以上に安全性と治療効果の高い医療を提供できる体制が整いました。
また、人的体制の強化も進めています。不整脈専門医2名に加え、若手医師も加わり、柔軟に対応できるオペレーターチームが確立されつつあります。これにより、医師の外来日に左右されずに手術を実施することや、患者さんの予定に合わせた日程調整も可能になりました。今後は、地域のかかりつけ医の先生方からのご紹介にも迅速に対応し、早期発見・早期治療の実現を通じて、患者さんの生活の質(QOL)の向上と脳梗塞のリスク低減を図ってまいります。「安心して相談できる不整脈治療体制」の構築に向けて、当センターは今後も一層尽力してまいります。

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