【私たちの療養支援】ストーマ外来
日常の生活を取り戻すために、ストーマケアの専門ナースが、あなたとご家族を支えます。
01 腸や尿管の一部からお腹に造られた新たな排泄経路が、ストーマ。
ストーマとは、手術によってお腹に新しく作られた、便や尿の排泄出口のことをいいます。特別な機械を使うのではなく、自分の腸や尿管の一部を、お腹の外に出して作られたものです。
ストーマが必要となるのは、大腸がんをはじめとする病気によって、消化管や膀胱が機能を果たせなくなったとき、病気や手術の影響で、腸を休ませる必要があるときです。
ストーマを造設することにより、身体的・精神的・社会的・経済的な変化に戸惑う方もいます。そうした方々のために、当院では、ストーマケアのスペシャリストである皮膚・排泄ケア認定看護師が「ストーマ外来」を実施し、そのときどきに応じたケアを提供しています。
02 身体面の変化、スキンケア、日常生活の悩み、相談にお応えします。
ストーマは、便や尿が漏れないということが一番大事です。しかし、ストーマの形自体は千差万別であり、患者さんのお腹のかたちも人それぞれ。年齢や体重の増減によって変わってくることもあります。さらに、肌に貼るのに使用する皮膚保護剤/材の種類も多様です。
ストーマ外来は、こうしたストーマサイズ・お腹の形やしわ・体重などの身体面の変化への対応をはじめ、自宅でのスキンケア指導、皮膚のかぶれ、ストーマ合併症の予防・早期発見・早期治療、日常生活の悩み相談などにお応えしていきます。まずは、退院後2週間~1カ月後にお越しいただき、その後は1カ月単位での受診となります。半年が経過したら3カ月後、半年後など患者さんの状況に合わせ受診していただきます。
【Message】日常生活を取り戻すために、ご自身でケアできるようサポート。
ストーマ外来で私が大切にしているのは、日常生活を取り戻すために、患者さんがなるべくご自身でケアできるようにするには、どうしたらよいかということです。
最近は、ご高齢の方が多いせいか、自分にはできないとお思いの患者さんもいらっしゃいます。しかし、最初からそう判断せずに、どうしたらできるかを、ご家族も含めて一緒に考えます。ストーマへ正確な理解をお持ちいただければ、答えが見つかっていきます。
こうした活動は院内だけではなく、近年では、在宅療養中の方を対象に、訪問看護師さんと連携したWEB訪問も始めました。
ストーマケアに関して、どんなことでもご相談いただければと思います。