【私たちの治療】不整脈の治療(パルスフィールドアブレーション)

より安全な治療法の導入と地域連携で、不整脈の早期発見から治療までサポート。
01 高齢化で増える不整脈。脳梗塞や心不全を防ぐために早期発見が重要。
心房細動などの不整脈は、高齢化社会の進展とともに患者数が増え続けています。特に70歳以上では約3〜5%が心房細動を抱えているとされ、動悸や息切れなどの自覚症状がなくても油断はできません。心房細動が怖いのは、その症状自体よりも脳梗塞や心不全といった命に関わる重大な合併症を引き起こすリスクにあります。実際、心房細動が原因で起こる脳梗塞は、一度発症すると半数近くが重度の後遺症を抱える可能性があるため、早期発見と早期治療が極めて重要になります。
当センターでは脳神経外科など他科との緊密な連携のもと、患者さんの隠れた不整脈を早期に発見し、総合病院の強みを活かした横断的で包括的な診療体制を整えています。

02 従来の方法より安全に治療可能なパルスフィールドアブレーション治療を開始。
当センターは、2024年11月、パルスフィールドアブレーション治療を県内でいち早く導入しました。この治療は、従来の高周波や冷凍によるアブレーション治療と異なり、非常に短時間の高電圧パルスを心臓の不整脈原因部位に加えることで、周囲の臓器に影響を与えず、心筋だけを選択的に治療できる画期的な技術です。
これにより、食道や神経など周辺の重要な組織への影響を最小限に抑え、合併症のリスクを大幅に軽減しま
した。高齢者や他の持病をお持ちの方にも安心して治療を受けていただけるようになりました。また、2025年6月より専用の治療室を新設し、患者さんの治療待機期間の短縮にも力を入れています。

【Message】不整脈の早期治療と安心の術後ケアを地域医療機関とともに推進。
不整脈は、適切なタイミングで治療を開始することが非常に重要です。当センターでは、かかりつけ医の先生方と連携を図り、患者さん一人ひとりの症状や生活環境に合った最適な治療法を提案しています。
また、術後の経過観察や薬剤管理についても地域の医療機関と協力しながら、患者さんが安心して日常生活を送れるよう支援しています。さらに専門医2名を軸に、専門研修を修了したスタッフの育成を進め、高度で安全な治療を提供しています。
術後は定期的な外来診療を通じて健康状態をきめ細かく把握し、薬の見直しや生活改善のアドバイスを行っています。不整脈についてご不安がある患者さん、またかかりつけ医の先生方もぜひお気軽に当センターへご相談ください。
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