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  • 先天性心疾患(小児)
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【私たちの治療】成人先天性心疾患(ACHD)

生まれつき心臓病を抱えて成人になった患者さんのさまざまな症状に対応しています。

01 国内に先駆けて総合的な治療を行う専門の診療科を開設。

生まれてくる赤ちゃんの100人に1人は、先天性心疾患を抱えています。先天性心疾患をもつ赤ちゃんのなかで40%の人には手術が必要になり、手術を受けた人の90%以上が成人期を迎え、さらに、そのうちの約20%の人には何らかの手術が必要になります。このように先天性心疾患を抱えて成人を迎えた場合のことを、成人先天性心疾患といいます。また、大人になって初めて先天性心疾患を指摘された患者さんも対象になります。

当センターでは2011年、国内に先駆けて〈成人先天性心疾患診療科〉を開設。小児循環器内科、循環器内科、小児心臓外科、遺伝子診療科などを含めた総合的な医療体制を整え、患者さんの検査や治療にあたっています。

02 医師やコメディカルのチーム医療を大切に、最適な治療を提供。

成人先天性心疾患の診療内容は、多岐にわたります。年齢に伴い心機能が悪化し、不整脈などが出現したり、ほかの臓器に障害が出ると、内科的治療を行います。また、乳幼児に手術した患者さんの場合、年齢とともに人工物の不具合が出てきます。その場合、修復手術を行ったり、より体に負担の少ないカテーテル治療を行うケースもあります。

このように治療法が多岐に及ぶため、成人先天性心疾患診療科ではチーム医療を重視しています。複数の診療科の医師やコメディカルスタッフが治療方針についてざっくばらんに意見交換をし、多くの目で症状や治療法を見て、気になるポイントを率直に話し合うことで、常に最適な治療を進められるよう努めています。

【Message】豊富な経験や知識を活かして最適な修復手術を行います。

成人先天性心疾患診療科では、当センターで治療を受けた患者さんだけでなく、幼少期に他の医療機関で手術を受けた方も積極的に受け入れています。特に重要なのは、最初に行われた手術の内容を把握することです。なぜなら、先天性心疾患の手術方法は地域や時代、医療機関によって異なる場合があるためです。例えば、「乳児のときにこの病院で手術を受けました」といった患者さんの話から、その時期や地域に適用されていた手術方法を推測し、現在の問題点を考察していきます。

こうした判断には、過去の治療の歴史を理解していることが必要です。そのため、当センターでは経験豊富な医師が若手医師に知識と経験を継承し、全ての患者さんに最適な診断と治療を提供できるよう努めています。




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