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【私たちの治療】大腸がんのロボット支援手術

安全で確実な体制を整え、ロボット支援手術を行っています。

01 ロボットアームが術者の緻密で繊細な手の動きを再現。

ロボット支援手術は、腹腔鏡手術と同じように腹部に数カ所穴をあけ、そこから内視鏡やロボットアームを挿入。術者は高画質な3D画像を見ながら、ロボットアームを操作し、大きな可動域を備えた多関節のロボットアームが術者の緻密な手の動きを再現する仕組みです。アームには手ぶれ補正機能が備わっていて、正確で繊細な手術を実現。患者さんにとっても、小さな傷口で手術後の痛みが少なく、早期の回復が期待できるメリットがあります。

当院では直腸がんに対するロボット支援手術が保険適用となった2018年から準備を進め、2019年2月より大腸がんに対するロボット支援手術を開始し、良好な治療実績を重ねています。

02 プロクター(指導医)が瞬時にサポートできる2台コンソールシステムで安全を確保。

当院では2023年1月に、手術支援ロボットを更新し、ダヴィンチXiを導入しました。更新の特徴は、2台の操作機器(dual console system)を備えたこと。指導医が1本のアームを操作してサポートしたり、部分的に術者を手元で交代することができます。若手医師が安全に精度高く手術を行うために必要なシステムとして、全科で相談して導入しました。当院ではプロクターの資格を持つ熟練した指導医が必ず手術に携わることで、手術の安全性に配慮しています。

今後はさらに、安全確実にロボットを操作できる若い術者の育成に力を注ぎ、ロボット支援手術も含めて大腸がん手術の高度化をめざしていく方針です。

【Message】ロボット支援手術を一つの選択肢として最善の治療を提供。

大腸がんのロボット支援手術は、患者さんの体に負担の少ない優れた治療法です。しかし、どの方にとっても、最適で安全とはいえません。大腸がんの手術には、ロボット支援手術のほか、開腹手術、腹腔鏡手術があります。それぞれの治療法のメリットとリスクをしっかり検討し、患者さんの個々の病状に合わせて最適な治療法を提案するよう心がけています。

なお、こうした治療法の選択の前には、患者さんやご家族の希望を丁寧にお聞きします。治療に対する不安や質問、薬物療法や放射線治療も含めた大腸がんの治療全般についてどんなことでもお話しください。一緒により良い治療を考え、最善の治療を提供していきたいと思います。