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〒470-022 愛知県みよし市三好町八和田山15番地
TEL:0561-33-3300
みよし市民病院

【地域医療を知ろう】地域包括ケアシステム

高齢になっても、住み慣れた地域で、自分らしく暮らすために、地域が一体となって支援する。

2025年、2040年…。急増する医療・介護ニーズを、どう受け止めるか。

我が国では、2025年には団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に、また、2040年には、団塊ジュニア世代が65歳以上になるのに伴い、医療・介護ニーズの急増が予想されています。

そうした社会を見つめ、2014年、厚生労働省は、全国での地域包括ケアシステム構築を打ち出しました。地域包括ケアシステムとは、高齢になっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けられるよう、地域が一体となり支援する仕組み。中学校区を目安に、およそ30分以内の日常生活圏域を一つの単位として考えられています。

地域包括ケアシステム構築。そのために考えられた5つの「要素」と4つの「助」。

地域包括ケアシステムは、5つの要素で構成されています。基本的な生活に関わる住まい・生活支援。そして、専門的な医療・介護・予防です。これらは、密接に関わり有機的に繋がること
で、上手く機能するとしています。

さらに、地域包括ケアシステムの構築に不可欠な要素として、4つの「助」、すなわち、自発的に自分を助ける、自助。知人、隣近所など、住民同士の支え合いを指す、互助。制度化された社会保障制度の、共助。国による社会福祉制度である、公助。これらの連携で生活課題を解決する取り組みが重要とされています。

なお、地域包括ケアシステムの実現には、医療機関の適正な配置、医療と介護連携など包括的な支援体制が重要です。その意味では、地域医療構想と地域包括ケアシステムは互いを補完し合うもの。連動しての整備が必要となります。

【Message】医療・介護・福祉関連事業者の皆さんとの関係づくりに注力。

みよし市の地域包括ケアシステム構築では、当院がどのような医療・介護サービスを提供しているのかを、地域の医療・介護・福祉関連事業者の方々に、正しくご理解いただくことが大切です。2023年度力を入れて取り組んだことは、ケアマネジャーさんへの情報発信、情報交換です。みよし市福祉部長寿介護課との作業部会・勉強会の開催、依頼を受けた講演会の開催など、高齢者・在宅医療をともに考える機会を設けています。加えて、当院の訪問診療実施、レスパイト入院の受入れ可能など、在宅医療現場ですぐに活かせる情報提供にも努めています。

また、今後、通所リハビリ機能を強化した施設の建設も予定しています。健康に関わる各種教室の開催をはじめ、高齢者が集まることができる空間として、みよし市の医療・介護・福祉の拠点づくりをめざしています。

地域連携・医療相談室 副看護師長
山田ゆかり




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