【療養支援のおはなし】院内デイサービス
今回の「Care療養支援のおはなし」は「院内デイサービス」についてご紹介します。
早期離床の取り組みの一環で、院内デイサービスを実施。笑顔や会話が広がります。
介護士が中心となり早期離床と生活の質向上を推進。
当院では、廃用症候群の予防を目的に、患者さんの早期離床に積極的に取り組んでいます。その推進力として注力しているのが、院内デイサービスです。2階病棟では、2023年5月より介護士が中心となり、レクリエーションの一環として実施しています。
現在、2階の一般病棟・包括病棟では週2回、長期入院が多い3階の療養病棟では、毎食前の嚥下体操に院内デイサービスを実施しています。この取り組みは、単調になりがちな入院生活の中で生活リズムを整え、夜間の睡眠が向上するなどの効果も期待され、患者さんの生活の質向上に貢献しています。
笑顔や会話が広がる、ちぎり絵、塗り絵の多岐にわたる取り組み、作品づくりに挑戦。
院内デイサービスへの参加は、事前に病棟看護師が体調を確認した上で、介護士が参加可能な患者さんにお声がけしています。もちろん、最終的な参加はご本人の意思で決めていただきます。
活動内容は、作業療法を取り入れたちぎり絵や塗り絵などの作品づくりが中心です。作業中、介護士の主観で誘導することなく、患者さんが思いのままに色やデザインを選べるよう配慮しています。
ただし、作品づくりが目的ではなく、その過程で昔の記憶を思い出したり、他の患者さんとの会話が生まれることが重要です。これにより、心の整理が進み、参加者の表情に明るさが見られるなど、素晴らしい成果が出ています。また、集中力や認知機能の向上が見られ、家族とのコミュニケーションの促進にも繋がっています。
【Message】参加者一人ひとりの容態、ADLに合わせた作品づくりを提案。
高齢者にとって、入院生活はベッドで過ごす時間が増え、規則正しくても楽しみの少ない毎日になりがちです。その結果、生活リズムが崩れやすく、単調な日々が続くことになります。そこで、院内デイサービスの担当者は、視力が低下している方や麻痺のある方でも楽しめるよう、患者さん一人ひとりの容態やADL(日常生活動作)に合わせた作品づくりをご提案しています。また、参加されるのは入院している患者さんであることを考慮して、参加者の方の体調変化にも細心の注意を払い、作業中の体の動きもしっかり観察し、安全管理を徹底しています。
さらに、3階病棟では、年4回の季節行事や、誕生会、音楽会も行い、フルートやピアノの演奏、歌唱、手話を取り入れたレクリエーションを提供しています。
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