【Cure病気のおはなし】アルコールとおなかの病気

今回の「Cure病気のおはなし」は「アルコールとおなかの病気」についてご紹介します。
飲みすぎると体にさまざまな悪影響を及ぼすアルコール。正しい付き合い方を学ぼう。
お酒の飲みすぎが引き起こすおなかの病気。
アルコールは肝臓で分解される際に「アセトアルデヒド」という有害物質を生成し、さまざまな〈おなかの病気〉の原因となります。体内の解毒を担う肝臓は、アルコールの影響を特に受けやすく、過剰な飲酒が続くと、脂肪肝からアルコール性肝炎、さらには肝硬変や肝がんへと進行するリスクが高まります。
膵臓もまた影響を受けやすく、過剰な飲酒は膵炎や膵がんのリスクを高めます。さらに、飲酒によって消化管の粘膜が傷つき、食道がんや大腸がんの発症リスクも上昇します。特に赤ら顔になりやすい人はアセトアルデヒドを分解しにくく、がんのリスクがさらに高まるため注意が必要です。

早期発見が健康を守る鍵。異常がないうちに健診を。
アルコールの悪影響を防ぐには、適正な飲酒を意識することが大切です。
一般的に、1日の純アルコール摂取量は男性20g、女性10g程度までがリスクの少ない範囲とされています。目安として、ビール500ml、日本酒1合が20gに相当しますが、高齢者はアルコールの分解速度が遅くなるため、さらに控えることが望まれます。
また、定期的な健診を受けることも重要です。アルコール性疾患は自覚症状がないまま進行することが多く、早期発見が健康を守る鍵となります。「異常を感じてから」ではなく、「異常がないうちに」健診を受けることを習慣にしましょう。

【Message】適正飲酒を心がけ、健康な体を守るために。
アルコールは、おなかの病気だけでなく、脳や心臓など全身に影響を及ぼします。アルコールの害を防ぐためには、まず正しい知識を身につけることが大切です。そして、日々の飲酒量を適正に管理し、飲みすぎを防ぎましょう。特に高齢の方は、若い頃と同じような飲み方は危険です。アルコールの分解能力は加齢とともに低下し、少量でも影響を受けやすくなります。
また、飲酒と喫煙を併用すると、がんのリスクが大幅に上昇することも忘れてはいけません。さらに、定期的な検診を受けることで、肝臓や膵臓の異常を早期に発見できます。自分自身の健康のため、そして大切な家族のために、今一度、お酒との付き合い方を見直してみましょう。
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