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【LINKED plus 病院を知ろう】地域の小児医療を繋ぐ拠点病院として。

専門的な病院とクリニックの中間だからこそできることがある。

緊急CT検査で腫瘍を見つけ出す。

猛暑のつづくある夏の日、みよし市民病院の小児科に一本の電話がかかってきた。「3歳の男の子なんですが、頭に瘤(こぶ)のようなものができてから、食欲がなくなってしまって...」。母親からの電話に、最初は看護師が受け答えしていたが、小児科部長の吉田智也は直接状況を聞いた方がいいと考え、電話を代わった。話の内容から、頭にできた瘤の状態がどうしても気になる。母親は都合のつく数日後に受診したいと申し出たが、「できれば明日、来れますか」と提案。翌日、元気がなくなった子どもをひと通り診察し、CT検査の指示を出した。

本来なら、MRI検査が最も適しているが、小さな子どもの体の負担に配慮し、ほんの数分間で撮影できるCTによる緊急検査を選択したのだ。診療放射線技師から届いた頭部の断層写真を見て、吉田は予想していた通り、瘤の形状や大きさから、腫瘍の疑いがあると診断。すぐに小児腫瘍の治療に精通した専門病院に依頼し、翌日の受診を手配した。このケースを振り返り、「タイミングを逸することなく、適切な病院へご紹介できました。専門的な病院とクリニックの中間にある病院として、精密な画像診断を行い必要な治療に繋げるという、当院の役割をしっかり発揮できたと思います」と吉田は話す。

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