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【Cure病気のおはなし】胃がん

今回の「Cure病気のおはなし」は「胃がん」についてご紹介します。

早期発見、早期治療を行えば、治癒がめざせるがんです。

ピロリ菌の影響が注目されています。

日本人の死亡原因1位※である〈がん〉。そのなかでも胃がんで死亡する人は、男性で2番目に、女性で4番目に多いのが現状です。そもそも胃がんとは、胃の内側にある粘膜細胞が、がん化してできる悪性腫瘍です。胃がんの発生要因としては、喫煙や過剰な塩分摂取などが報告されていますが、近年特に注目されているのがヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染です。ピロリ菌は強力な胃酸の中でも生息できる細菌で、一旦感染するとそのまますみ続けて炎症を引き起こし、最悪の場合にはがん化に繋がると考えられています。そのため、現在では、ピロリ菌感染の検査を行い積極的に除菌することが推奨されています。  ※平成29年(2017年)人口動態統計による

がん検診を受けることが、何より大切です。

死亡者数が多い半面、胃がんは、早期に発見し治療すれば、かなりの割合で治るがんです。胃がんの発見には、胃部X線検査や胃内視鏡検査(胃カメラ)が必要です。
胃がんの主な治療法としては、内視鏡治療、手術、薬物療法(化学療法)がありますが、切除が可能な場合には切って治すことが第一選択となります。胃がんを切除する場合、かつては開腹手術で大きく胃を取る方法が主流でしたが、診療技術の進歩により、近年は、体に負担の少ない治療が可能になってきました。そのなかでも、早期がんを対象とする内視鏡治療は、口から挿入した内視鏡を使って、お腹に傷をつけず、がん病変のみを切除するので、特に体への負担が少ない治療法といえます。
このように、胃がんは、早期に発見すれば少ない負担で治癒がめざせるがんですが、同時に症状が出にくいという特徴もあります。また、ピロリ菌除菌後に胃がんになる患者さんも出てきていますので、定期的に検診を受けることが何よりも大切です。

【Message】ハード、ソフトともに充実した診療環境があります。

当科では、胃がんの早期発見、早期治療に力を入れており、がん検診や、早期がんに対する内視鏡治療を積極的に実施しています。機能面でも、最新鋭のNBI(写真参照)や拡大内視鏡などの高度医療機器が設置されており、それを使う医師も、全員が専門医ですので、精度の高い診療を行える環境が整っています。